木村伊兵衛 外遊写真集 Impression of Europe by IHEI KIMURA
1954年9月2日から12月25日にかけて、あの木村伊兵衛(1901-1974)がヨーロッパを外遊したと記録にある。1951年の夏、スイスの写真家ワーナー・ビショフ(Werner Bischof 1916-1954)が来日し、彼の撮影を手伝った時に、その別れ際フランスでの再会を約束したのが事の発端である。しかし経済的な事情やビショフとロバート・キャパ(1913-1954)の突然の死などもあって、がっかりしてしばらく仕事が手につかないほど落ち込み、この件は一旦見合わせたそう。しかしフランスにいるアンリ・カルティエ=ブレッソン(1908-2004)との意見交換や通訳の適任者がいたことに決心を固め、1954年9月2日彼は日本を発った。この時木村は、カラーとモノクロームのフィルム合わせて150本を携行した。まだ日本の写真家が自由に海外で写真活動をしていなかった頃に約三ヶ月かけて、エジプト、ギリシャ、イタリア、ドイツ、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フランス、イギリスと、計10ヶ国を訪れ写真を撮った。本書はその集成。巻末には自身による撮影日記、作品解説が丁寧に綴られている。
目次
カイロとアテネ
パリ
パリの明け暮れ 益田義信
ドイツの町
ロンドン
アッシジ
ローマのいのち 前田義徳
ローマ
ヴェニス
外遊作品を語る 座談会
撮影日記
作品解説
装幀・レイアウト:原弘
出版社 publisher:朝日新聞社/Asahi Shimbun
刊行年 year:1955 First edition
ページ数 pages:203 plates
サイズ size:H310×W220mm
フォーマット format:ハードカバー/hardcover
言語 language:和文/部分的に英文-Japanese/English in some parts
付属品 attachment:函、カバー/slip case, plastic cover
状態 condition:経年並みです。/good.