東京昭和十一年 桑原甲子雄 写真集 TOKYO SHOWA 11 NEN Kineo Kuwabara
「これらの写真は昭和十年代の私の生活圏からうまれてきた風景である」の一文から始まる写真家・桑原甲子雄(1913-2007)の写真集。二・二六事件、スペイン内戦、阿部定事件、メーデー禁止、イタリアがエチオピア併合など世界の歴史的な事件が起きていた同時期に、一アマチュアカメラマンに徹した桑原が見たカメラアイ。中平卓馬(1938-2015)、植草甚一(1908-1979)、谷川俊太郎など豪華執筆人による寄稿文。ブックデザインは平野甲賀。写真の引き伸ばしは荒木経惟が担当している。
目次
写真を読む わたしの東京
私の浅草 芥川比呂志
浅草六区 池波正太郎
三館共通の写真がでてきた 植草甚一
大勝館 北村太郎
雪の六区 北村太郎
昭和の一銭蒸気 小林信彦
エゴイスティック・カメラ 鈴木志郎康
一本銅 谷川俊太郎
路傍の商い 小沢昭一
市電にぶらさがる人たちの背景 佐多稲子
時間潰し 佐藤信
夢を見る前 佐藤信
鏡の中の三〇年代を愁い顔して振り返えるな 中平卓馬
時に撮られた子供 谷川俊太郎
下町の少年 池波正太郎
桑原甲子雄の人と仕事
キネさん・桑原甲子雄 濱谷浩
孤独な人間の後ろ姿 多木浩二
現像しつつ興奮した 荒木経惟
おぞましい記憶 桑原甲子雄
索引
あとがき
ブックデザイン:平野甲賀
出版社 publisher:晶文社/Shobunsha
刊行年 year:1974 First edition, second printing
ページ数 pages:255
サイズ size:H273×W192mm
フォーマット format:ハードカバー/hardcover
言語 language:和文/Japanese
付属品 attachment:函/slip case
状態 condition:函少傷み。/slightly damaged slip case.