混沌からの秩序 イリヤ・プリゴジン イザベル・スタンジェール
『プリンキピア』刊行以来3世紀にわたって西洋を支配してきたニュートン的な自然観は、時間に対して可逆的な法則によって世界が記述できるという確信に基づいている。しかし、古典科学で例外として扱われる不可逆性や乱雑性にこそ、動的なこの世界を理解する鍵があるというのが著者たちの立脚点である。
本書は、古典科学における機械論的な世界像から現代の進化論的な世界像にいたる3世紀間の科学の発展を「人間と自然との対話」という視点から跡づける。さらに、非線形、不安定、ゆらぎなどの概念をキーワードに、宇宙・生命・社会のあらゆる現象に見られる秩序形成過程の具体例を探り、散逸構造や進化の諸理論がはらむ新しい世界観構築への展望を提示する。(カバー紹介文より抜粋)
目次
日本語版へのはしがき
まえがき 科学と変化 アルビン・トフラー
はしがき 人間と自然の新しい対話
序論 科学への挑戦
第1部 普遍性の妄想
第一章 理性の勝利
第二章 現実の確認
第三章 二つの文化
第2部 複雑性の科学
第四章 エネルギーと工業時代
第五章 熱力学の三段階
第六章 ゆらぎを通しての秩序
第3部 存在から生成へ
第七章 時間の再発見
第八章 学説の衝突
第九章 不可逆性-エントロピー障壁
結論 地上から天上へ-自然の魅力の再来
訳者あとがき
原注
索引
出版社 publisher:みすず書房/Misuzu Shobo
刊行年 year:1990
ページ数 pages:407
サイズ size:B6 H194×W140mm
フォーマット format:ハードカバー/hardcover
言語 language:和文/Japanese
付属品 attachment:カバー/dust jacket
状態 condition:カバー少傷み/Slightly damaged on the dust jacket