旅路の果て 競馬ノンフィクション 4 寺山修司
さらば テンポイント
目をつぶると
何もかもが見える
ロンシャン競馬場の満員のスタンドの
喝采に送られて出てゆく
おまえの姿が
故郷の牧草の青草にいななく
おまえの姿が
朝はもう来ない
人はだれもテンポイントのいななきを
もう二度ときくことはできないのだ
栄光何するものぞ......。忘れようとしても、眼をとじると、あの日のレースが見えてくる。耳をふさぐと、あの日の喝采の音が聞こえてくる。
魂の荒野をさまよう男の夢と宿命をつづる、寺山修司の競馬ノンフィクション。(カバー見返し文より)
出版社:新書館
刊行年:1983年
ページ数:246ページ
サイズ:B6
フォーマット:ソフトカバー
言語:和文
付属品:カバー
状態:経年並みです。