宮武東洋の写真 マンザナー日系人収容所の記録 Toyo Miyatake: Behind The Camera 1923-1979
宮武東洋(1895-1979)は第二次世界大戦中に存在した日系アメリカ人のためのマンザナー日系人収容所で密かに記録写真を撮り続けた写真家として知られている。宮武はすでにノーベル賞作家トーマス・マンの専属写真家として著名であり、ハリウッドの俳優たちの間でも彼の名は知られている存在だったが、ルーズベルト大統領が発令した「大統領令9066号」によって、宮武自身と彼の家族もマンザナーに送り込まれることになった。当時合衆国の指示により写真家にはあらゆる種類のカメラの所持は禁止されていたが、彼は密かにカメラのレンズのみを荷物の中に忍ばせることに成功し、その後木製の自作カメラを造り、アメリカの地に強制的に作られた場所で日系人たちが、どのように生活をし生計を立てていたかの詳細が記録されるに至った。このような宮武の写真に対する愛情、執念の行動がなければ、この写真集に収録された写真は存在できなかった点において、貴重なものであることが理解できる。本書では上記期間の写真だけではなく、終戦後の様々な彼の仕事についても収録している。
目次
宮武東洋 小さな伝記
マンザナー日系人収容所の記録
マンザナーの宮武東洋 藤島泰輔
子どもたちの学校
小さな楽しみ
柵の中の日常
忠誠登録
記念写真の中の笑顔
帰郷
一瞬を永遠に
ポートレート・日米交流の「顔」
ダンス写真の"ドガ"
東洋とウエストン 細江英公
故国の選手を追って
ロサンゼルス・オリンピック1932
フジヤマのトビウオ
東洋のリトルトーキョー
父のこと アーチー宮武
ことばの花束10
謝辞・あとがき
編者:宮武淳文・藤島泰輔・細江英公
出版社 publisher:文藝春秋/Bungeishunju
刊行年 year:1984
ページ数 pages:197
サイズ size:H257×W212mm
フォーマット format:ソフトカバー/softcover
言語 language:和文/Japanese
付属品 attachment:カバー、帯/dust jacket, wraparound band.
状態 condition:カバー少傷み。帯背少ヤケ。/slightly damaged on the dust jacket and wraparound band.