松江風景 福原信三 写真集 THE OLD TOWN OF MATSUE Shinzo Fukuhara
資生堂の初代社長でありながら、写真雑誌『写真芸術』を創刊し、日本写真会の会長として、また国画会写真部の創設、そして生涯において六冊(内一冊は復刻版)の写真集を著すなど、戦前の日本の写真界をリードしてきた福原信三(1883-1948)の写真集。本書は島根県の松江を撮影した写真を収録し、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の旧居や、美しい湖畔の風景など全五章30点の作品で構成されている。この頃の彼は、白内障と緑内障の合併症による視力の衰えを自覚しはじめていた時期でもあり、また戦争の影が刻一刻と忍び寄る頃だったためか、どこか孤独な雰囲気を感じる。とはいえ、函の装幀は資生堂意匠部の前田貢が手がけ、本文も開きの良いページを継ぎ貼りする丁寧な造りなど、当時としてはとても豪華な造本だといえる。
目次:CONTENTS
有澤山荘:ARISAWA VILLA
市内:TOWN
ヘルン舊居:HOUSE OF LAFCADIO HEARN
湖畔:LAKESIDE
天倫寺:TENRIN-JI TEMPLE
編輯兼発行者:東根徳夫
印刷者:合資会社 菅野群山堂
発売所:丸善
出版社 publisher:日本寫眞會/JAPAN PHOTOGRAPHIC SOCIETY
刊行年 year:1935
ページ数 pages:30 plates
サイズ size:H288×W220mm
フォーマット format:ハードカバー/hardcover
言語 language:英文/English
付属品 attachment:函/slip case.
状態 condition:函少傷み。経年並みです。/good.