北海道出身の写真家・山口博が、函館にあるトラピスト男子修道院を10年間通い続けて撮影した写真集。修道者たちの日々の生活ぶりをモノクロームとカラーで丹念に記録。撮影期間は1969年から1979年。ちなみに1950年代の同修道院は奈良原一高の『
王国』内で確認できる。
<トラピスト修道会>とは、カトリック修道会のひとつ「厳律シトー会」の通称である。十七世紀にシトー会の改革を行ったランセの修道院がフランスのトラップにあったことから、この名がある。奈良原が撮影した北海道の男子修道院「燈台の聖母修道院」は、1896年フランスから来た修道士ジェラール・プーリエ(Gerard Peuiller)によって創設された。プーリエはのちに帰化し、岡田普理衛と名乗っているが、信仰の移植ばかりではなく、ホルスタイン牛をオランダから輸入するなど、北海道酪農の基を築いている。レンガ造りの本館は1908年に造られ、鐘の音から、周囲の住民には「ガンガン寺」と呼ばれていたそう。
題字:トラピスト修道院
レイアウト:MEME 14
出版社 publisher:弘告社/KOKOKUSHA
刊行年 year:1979
ページ数 pages:
サイズ size:H310×W220mm
フォーマット format:ハードカバー/hardcover
言語 language:和文/Japanese
付属品 attachment:函、ビニールカバー/slip case, vinyl wrapper.
状態 condition:函少傷み。見返しに某書道士の識語署名あり。/slightly damaged on the slip case.