左官礼讃 2 泥と風景 小林澄夫
現在は休刊中の塗り壁の素材・技術・表現を追及する専門文化誌「左官教室」の編集長、小林澄夫がおくる職人技へのオマージュ第二弾。
目次
1 記憶
夏の夜の夢
獺祭魚あるいは左官祭り
筑波萱野村にて
飛騨のヒガキとケルトの渦巻紋様
波と雲
村
白い石灰焼の島にて
塗り壁の魅力
土間の三和土
錆砂利洗い出しと同潤会アパート
土蔵の荒打ち
土間のタタキとシロ
昭和十三年の左官材料
泥壁以前
ただ水あると知れ
メニューとレシピ
連歌と地金の鏝
2 音
日田のシモグエ、青梅のママットクズレ
文字で伝えられたものと声で伝えられたもの
済州島にて
「語り」としての左官技術の伝承
大磯のこゆるぎの浜
秋田黒川の土瀝青
三重美里村にて
夏日幻想
三味線よされ
知覧にて
荒壁に切られたヒガキ
奈良には古き仏達
下地窓
丹波篠山にて
シックイ・コマイ・スサ・テキーラ
声の風景・音の風景
宇和盆地のわらぐろ
歓待の庭
最後の庭の子供達
半島の土まんじゅうの墓あるいは風水師
風水ということ
ただそこにそのようにしてありつづけるもの
日振島にて
風景の料理人
無政府の事実
佐渡の五輪の塔
私の風景論
3 風景
葛とヤドカリ
バラの温室・泥のスクリーン
佐久平のヨシ木舞について
三津の三和のドックとサバニ
歓待の風景について
祝島にて
竹に未来はありますか
風博士の風味論から
真壁の土蔵左官学校
長八の雀について
京壁
材料ごしらえ
浅川巧『朝鮮民芸論集』より
ブッポウソウと木舞泥壁
八ヶ岳南麓の野菜蔵
会津喜多方の煉瓦蔵
飛騨高山の歓待の園
塗り壁の文体
室内の色
波に千鳥
河原の石と鉄板
沖縄のサバニ
土佐漆喰の光と影
左官の詠んだ川柳
左官の歌
わが友、久住章
翔べ!飛騨の青き蝶よ
瀬戸内の老左官職の死を悼んで
左官の言葉
終わりのない左官職列伝
5 巡
萩の物原
きさらぎ夢幻
夏の旅から
チベットの唄
千曲川のヨシ刈り
海鼠壁の美
若狭下根来八幡宮の山八の神事
丹波篠山車塚の灰小屋
土佐の窯底灰とパラリ壁
天竜川のほとりにて
奥天竜水窪西浦の田楽
山辺の道にて
佐渡にて
大津の黒磨き壁
いわき遠野のコンニャクむろ
岩船の浦のオオバツノマタ
或るポンペイの壁
黒曜石の鏃と木クギ
東北の土蔵
南イタリアへの旅のあとで
イチイの樹の下で
歌の別れ
あとがき
出版社 publisher:石風社
刊行年 year:2009
ページ数 pages:270
サイズ size:B6
フォーマット format:ハードカバー/hardcover
言語 language:和文
付属品 attachment:カバー、帯
状態 condition:特に問題なく良好です。