武器の交換 ルイサ・バレンスエラ 斎藤文子 訳 ラテンアメリカ文学選集2
Cambio de armas Luisa Valenzuela
ルイサ・バレンスエラはアルゼンチン生まれ。幼い頃から文学的環境に恵まれて育ち、二十歳の時に最初の作品を発表。現代ラテンアメリカで、最も力を発揮している作家のひとり。彼女は、小説を書くとき頭にあるのは政治・言葉・女だと語っているが、本書に描かれた軍政下の女性たちも、翻弄されるがごとくに見えながら、いつか自分の核にあるものに目覚め、自らの意志で運命を摑み取っていく、生きることへの輝くような愛着をもった存在として描かれている。用いられる言葉は硬質だが、他者に開かれた広がりをもつ。読者は彼女の作品に、さまざまな自分の影を投影させて読むことができよう。(本文より)
目次
人殺しという言葉
別れの儀式
夜、わたしはあなたの馬になる
武器の交換
解説
編集=鼓直 木村榮一
装丁=粟津潔
発行者=北川フラム
出版社 publisher:現代企画室
刊行年 year:1990
ページ数 pages:174
サイズ size:B6
フォーマット format:ハードカバー/hardcover
言語 language:和文/Japanese
付属品 attachment:カバー
状態 condition:経年並みです。