風の模型 北代省三と実験工房 Shozo Kitadai and Experimental Workshop
2003年に川崎市岡本太郎美術館で開催された北代省三(1921-2001)の展覧会カタログ。北代は、戦後の東京でインターメディアの先駆的な活動を行った「実験工房」の作家。1921年東京に生まれ、新居浜高等工業学校で機械工学のエンジニアとして教育を受けた北代は、戦後に独学で美術への道を志し、1940年代末から詩人・瀧口修造(1903-1979)率いる「実験工房」活動期に、絵画やモビール、舞台美術、映像制作といった幅広いジャンルの作品を手がけ注目を集める。1953年より大辻清司(1923-2001)との協働で「アサヒグラフ」誌のコラム「APN」を手がけ、それをきっかけに写真を用いた表現を模索、1956年から写真家としての活動を開始。初期の構成主義的なかたちの探求、「グラフィック集団」への参加を経て、1960年代には商業写真家としての経験も持つ。1967年には医療用の眼底カメラやマルチストロボといった独特の手法で新たなイメージを作り出した「未知のビジョン」シリーズを発表。1970年代以降は凧や模型飛行機の製作などで知られている。2001年没。北代の写真の仕事に初めてスポットが当てられた記念すべき展覧会。おまけで当時の展覧会の様子を伝える新聞記事と展覧会チラシが付いてきます。
目次
ごあいさつ
北代省三と美術 中原佑介
寸法の夢・寸法の時 ぼくの伯父さん・北代省三の思い出 松岡正剛
北代省三の写真 大日方欣一
図版
「模型論・ノート」より 北代省三
北代省三の軌跡 佐藤玲子
北代省三をめぐって
秋山邦晴 北代省三と実験工房 芸術とテクノロジーの実践(再録)
秋山実 写真家・北代省三
今井直次 北代省三を偲んで
大辻清司 北代省三個展カタログに向けて(再録)
岡部昭彦 36号の表紙
佐藤慶次郎
鈴木博義
橋下潔 遊びをせんとや生まれけむ
広井力 凧の実験
湯浅譲二
風と音のワークショップ 山口勝弘
高橋アキ・北代省三 往復書簡より
年譜
出品目録
編集:川崎市岡本太郎美術館
レイアウト:文京図案室
制作:形象社
出版社 publisher:川崎市岡本太郎美術館/Taro Okamoto Museum of Art, Kawasaki
刊行年 year:2003
ページ数 pages:135
サイズ size:H260×W195mm
フォーマット format:ソフトカバー/softcover
言語 language:和文/部分的に英文-Japanese/English in some parts
付属品 attachment:展覧会チラシ、当時の新聞記事一枚。/an exhibition flyer, a clipping newspaper.
状態 condition:経年並みです。/good.