re-presentation 大島洋 新井克英写真展 Hiroshi Oshima and Katsufusa Arai
大島洋は1944年生まれ。東京綜合写真専門学校に学ぶ。新井克英は同級生であり、親友であった。彼らは写真論を語り合い、1967年と68年に二つの展覧会を構想した。新幹線ひかりの車両先端部のクローズアップ写真を展示した「写真展・ひかり」と「ルイ・ジャック・マンデ・ダゲールに捧ぐ」である。話題になったのは「写真展・ひかり」の展覧会の案内状が新幹線のチケットを模したものであったため、有価証券偽造の疑いで新宿警察署から事情聴取を受けたのみで、展覧会そのものについては写真界、写真批評家たちからは黙殺された。
1968年は東松照明(1930-2012)、中平卓馬が編纂委員を務めた日本写真家協会の「写真100年ー日本人による写真表現の歴史展」、大辻清司(1921-2001)の論考「主義の時代は遠ざかって」、大辻の弟子だった新倉孝雄の初個展「セーフティ・ゾーン」、中平卓馬らによる「プロヴォーク」創刊など興味深い動向が重なった年である。
本書は40年ぶりに企画された再展覧会のカタログ。時代の波に取り残された二つの展覧会の再評価が待ち望まれる。
デザイン=Isao Tanaka
出版社 publisher:photographers' gallery
刊行年 year:2008
ページ数 pages:39
サイズ size:H148×W210mm
フォーマット format:ソフトカバー/softcover
言語 language:和文/英文-Japanese/English
付属品 attachment:プリント一葉/print
状態 condition:特に問題なく良好です。/very good