写真家・内藤正敏がはじめて遠野を訪れたのは1971年の秋のこと。本書は1971年から75年にかけて撮影したものを中心に、新作を加えてまとめた内藤版遠野物語である。東北の民間信仰や婆さん、修験道など長く東北地方をフィールドワークしてきた彼だが、本書もその延長線上に捉えることができる。当時新聞の報道写真などで特殊な使われ方をしていたストロボを、写真表現として意識的かつ集中的に使用している。その対象範囲は人間や物から始り、最終的にストロボの光が届くかどうか分からない風景にまで拡大した。闇夜に照らされた対象物はどこかおどろおどろしく全編通して不気味な印象が漂っている。森山大道の
『遠野物語』、須田一政の
『恐山へ』、北井一夫の『津軽 下北』など、東北という場所は写真家にとって何か惹かれる特別な場所なのでしょうか。
目次
写真
生者の章
死者の章
神々の章
文
<遠野物語>別考 吉本隆明
遠野物語ノート 内藤正敏
闇のアジールの住人たち
死者の肖像画
異形の神々と隠し念仏
あとがき
ブックデザイン:後藤一之
構成:長谷川明
出版社 publisher:春秋社/Shunjusha
刊行年 year:1983 First edition
ページ数 pages:151
サイズ size:H293×W220mm
フォーマット format:ハードカバー/hardcover
言語 language:和文/Japanese
付属品 attachment:函/slip case
状態 condition:経年並みです。/good.